「気に入った部屋が見つかったのに、審査で断られた」「理由も教えてもらえず、何を直せばいいのか分からない」——住まい探しでこうした場面に立たされると、自分が否定されたような気持ちになってしまうかもしれません。ですが、入居審査は人柄を評価するものではなく、あくまで決められた基準に当てはめる事務的な手続きです。そして、1社に落ちたからといって、部屋が借りられないわけでは決してありません。
この記事では、福岡市博多区で賃貸管理と居住支援に取り組む私たちが、審査に通らない主な理由と、次に打てる具体的な手を順にご説明します。
まず知っておきたい:落ちた理由は、原則として教えてもらえません
保証会社も管理会社も、審査に落ちた理由を申込者にお伝えすることはありません。個人情報の保護と、審査基準そのものが非公開であることが理由で、実は仲介の担当者にも知らされないのが一般的です。ですから「なぜ落ちたのか」を突き止めようとするより、次の申し込みで条件を整えることに時間を使ったほうが、確実に結果につながります。
審査で見られている、主なポイント
- 家賃と収入のバランス——家賃が手取り月収の3分の1程度に収まっているかが、ひとつの目安とされています。
- 過去の家賃の支払い状況——以前の物件で滞納があると、同じ系統の保証会社では記録が参照されることがあります。
- クレジットカードやローンの支払い状況——信販系の保証会社は、信用情報を照会します。
- お勤め先・雇用形態・勤続年数——収入の安定性を見るための項目です。
- 緊急連絡先の有無——連帯保証人が不要な物件でも、緊急連絡先は求められるのが通例です。
- 申込書の記入内容——空欄や誤記、連絡がつかない状態は、それだけでマイナスに働きます。
いちばん大事なこと:保証会社は「1社落ちたら終わり」ではない
ここが、あまり知られていないのに最も効く話です。家賃債務保証会社は、大きく次の系統に分かれています。
- 信販系——クレジットカード会社系。カードやローンの信用情報を照会するため、審査は最も厳しめです。
- 協会(LICC)系——加盟する保証会社どうしで、家賃の滞納情報を共有しています。
- 独立系——他社と情報を共有せず、独自の基準で審査します。比較的通りやすいとされています。
通過率を上げるために、できること
- 家賃の設定を見直す——収入に対して無理のない家賃帯に下げるだけで、結果が変わることがあります。
- 連帯保証人を立てられないか確認する——保証会社と併用できる物件なら、審査の見え方が変わります。
- 緊急連絡先を確保しておく——ご家族・ご親族・知人など、連絡が取れる方をあらかじめ決めておきましょう。
- 申込書は正確に、空欄なく書く——勤務先の電話番号や在籍確認の可否まで、事前に整えておきます。
- 短期間に何社も申し込まない——同じ系統に立て続けに出すと、記録が残って不利になる場合があります。1件ずつ丁寧に進めてください。
- 事情を正直に伝えられる不動産会社を選ぶ——隠して進めるより、事情を分かったうえで通る物件を提案してもらうほうが早く決まります。
福岡市には、公的な居住支援の仕組みがあります
高齢である、収入が少ない、障がいがある、ひとり親である——こうした事情で入居を断られやすい方は「住宅確保要配慮者」と呼ばれ、法律に基づく支援の対象になります。福岡には、次のような窓口と制度があります。
- 福岡市居住支援協議会——住宅都市みどり局 住宅部 住宅計画課 居住支援係(TEL 092-711-4279)。福岡市役所3階の住宅相談コーナーで相談できます。
- セーフティネット住宅・居住サポート住宅——住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅の登録・認定制度。改修費補助、家賃の低廉化補助、家賃債務保証料の低廉化補助、住替え助成などが用意されています。
- あんしん住まいナビ ふくおか——福岡県居住支援協議会が運営するサイト。福岡県全域で、相談に応じる支援事業者を検索できます。
「そんな制度があるとは知らなかった」という方がほとんどです。ご自身が対象になりそうだと感じたら、まずは上記の窓口に問い合わせてみてください。福岡市居住支援協議会のページ/あんしん住まいナビ ふくおか
それでも決まらないときは、居住支援に取り組む会社へ
不動産会社によって、扱う保証会社も、オーナー様との関係も、事情への理解度も大きく違います。同じ方が、同じ条件で申し込んでも、相談する会社を変えたら決まった——これは決して珍しい話ではありません。
アクセリア・ホールディングスは、居住支援を4つの柱のひとつに掲げています。年齢や収入、これまでの経緯を理由に住まい探しが止まってしまっている方も、まずは事情をそのままお聞かせください。ご希望を伺ったうえで、通る可能性のある進め方をご提案します。
※本コラムは一般的な情報提供を目的としたものであり、審査の通過を保証するものではありません。審査基準は保証会社・管理会社・オーナー様によって異なります。公的制度の内容・要件は変更される場合がありますので、最新の情報は各窓口にご確認ください。